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人口

婚姻・離婚の動向 — 晩婚化と未婚化の実態

最終更新: 2026年4月10日

厚生労働省の人口動態統計をもとに、日本の婚姻件数・離婚件数・平均初婚年齢の推移を解説します。

厚生労働省が公表する「人口動態統計」の2024年(令和6年)確定数をもとに、日本の婚姻・離婚の動向と、晩婚化・未婚化の実態を解説します。

目次

人口動態統計における婚姻・離婚

人口動態統計は、市区町村に届け出られた出生・死亡・婚姻・離婚・死産の届出票をもとに厚生労働省が作成する基幹統計です。婚姻・離婚に関する主要指標は以下の通りです。

  • 婚姻件数 — 1年間に届け出られた婚姻の組数
  • 婚姻率(人口千対) — 人口1,000人あたりの婚姻件数
  • 平均初婚年齢 — 当該年に結婚生活に入った者の初婚時の平均年齢
  • 離婚件数 — 1年間に届け出られた離婚の組数
  • 離婚率(人口千対) — 人口1,000人あたりの離婚件数

要点

  • 2024年の婚姻件数は 48万5,092組 で前年から1万351組増加し、2年ぶりに増加
  • 婚姻件数のピークは 1972年(昭和47年)の109万9,984組 で、半世紀で半分以下に減少
  • 平均初婚年齢は夫 31.1歳・妻 29.8歳 で晩婚化の傾向が定着
  • 2024年の離婚件数は 18万5,904組 で前年から2,090組増加し、2年連続で増加
  • 離婚のピークは 2002年(平成14年)の28万9,836組 で、その後は緩やかに減少
  • 同居期間20年以上の「熟年離婚」は4万686組で、長期的に増加傾向が続く

婚姻件数と婚姻率の推移

2024年の婚姻件数は48万5,092組で、前年の47万4,741組より1万351組増加しました。婚姻率(人口千対)は4.0で、前年の3.9から上昇しています。

婚姻件数の長期推移をみると、戦後の第1次ベビーブーム世代が結婚適齢期を迎えた1972年(昭和47年)に109万9,984組のピークを記録しました。昭和50年代以降は増加と減少を繰り返しながら緩やかに減少し、近年はその傾向が続いています。

婚姻件数 婚姻率(人口千対)
1947年(昭22) 最高の婚姻率 12.0
1972年(昭47) 1,099,984組(ピーク)
2023年 474,741組 3.9
2024年 485,092 4.0

※ 2024年は確定数、婚姻率は人口千対

平均初婚年齢の推移

2024年の平均初婚年齢は、夫が31.1歳(前年と同年齢)、妻が29.8歳(前年の29.7歳より上昇)でした。1995年(平成7年)と比較すると、夫は2.6歳、妻は3.5歳上昇しており、晩婚化が長期的に進んでいることがわかります。

夫(歳) 妻(歳)
1995年 28.5 26.3
2005年 29.8 28.0
2015年 31.1 29.4
2021年 31.0 29.5
2022年 31.1 29.7
2023年 31.1 29.7
2024年 31.1 29.8

都道府県別に2024年の平均初婚年齢をみると、最も高いのは夫妻とも東京都(夫32.2歳・妻30.7歳)で、最も低いのは夫が山口県・佐賀県(30.1歳)、妻が福井県・香川県(28.9歳)となっています。大都市圏ほど晩婚化が進んでいる傾向があります。

離婚件数と離婚率

2024年の離婚件数は18万5,904組で、前年の18万3,814組より2,090組増加しました。離婚率(人口千対)は1.55で、前年の1.52から上昇しています。2023年から2年連続の増加です。

離婚件数の長期推移をみると、1964年(昭和39年)以降毎年増加していましたが、1984年(昭和59年)から一旦減少し、平成期に入って再び増加傾向となりました。2002年(平成14年)の28万9,836組をピークに減少傾向が続いています。

離婚件数 離婚率(人口千対)
2002年(平14) 289,836組(ピーク)
2023年 183,814組 1.52
2024年 185,904 1.55

同居期間別にみた離婚

同居期間別に離婚件数の内訳をみると、同居期間5年未満の層が依然として最も多い一方で、同居期間20年以上の「熟年離婚」が長期的に増加している構造が見てとれます。1985年と比較すると、5年未満の離婚は減少傾向にある一方、20年以上の離婚は2倍以上に増加しています。

同居期間 1985年 1995年 2005年 2015年 2023年 2024年
総数 166,640 199,016 261,917 226,238 183,814 185,895
5年未満 56,442 76,710 90,885 71,729 52,788 51,634
5〜10年未満 35,338 41,185 57,562 47,086 34,605 35,594
10〜15年未満 32,310 25,308 35,093 31,112 22,916 23,291
15〜20年未満 21,528 19,153 24,885 23,942 19,379 19,606
20年以上 20,434 31,877 40,395 38,648 39,810 40,686
 うち35年以上 1,108 1,840 4,794 6,268 6,827 7,194

※ 同居期間別は月報年計(概数)ベース。総数には同居期間不詳を含むため確定数(185,904組)と一致しない

再婚の割合

全婚姻件数に占める再婚(夫妻いずれかが再婚)の割合の推移です。2000年代以降は夫の再婚が2割弱、妻の再婚が1.5割強で推移しています。

夫(%) 妻(%)
1995年 13.2 11.6
2005年 18.2 16.0
2015年 19.7 16.8
2021年 19.1 16.6
2022年 18.6 16.0
2023年 18.5 16.0
2024年 17.9 15.6

解説

婚姻件数は長期的な減少傾向

2024年の婚姻件数は2年ぶりに増加したものの、ピーク時の1972年(109万9,984組)と比較すると半世紀で約半分以下にまで減少しています。出生数(2024年 約68.6万人)に直結する婚姻動向は、少子化対策の前提となる重要指標です。日本では婚外子の割合が約2〜3%と低く、婚姻件数の減少がそのまま出生数の減少に強く影響する構造になっています。

晩婚化の定着

平均初婚年齢は、1995年以降の約30年間で夫・妻ともに2〜3歳以上上昇しました。2024年は妻の初婚年齢が0.1歳上昇し、晩婚化の傾向がなお続いています。晩婚化は出産可能期間の短縮を通じて合計特殊出生率の低下要因となります。第1子出生時の母の平均年齢は31.0歳で、初婚年齢と出産年齢がほぼ一致する状況です。

離婚件数はピーク後に緩やかに減少

離婚件数は2002年の28万9,836組をピークに減少傾向が続き、2024年は18万5,904組とピーク時の約64%にとどまります。ただし、2023年・2024年は2年連続で増加しており、今後の動向が注目されます。

「熟年離婚」の長期的な増加

同居期間20年以上の離婚は、1985年の2万434組から2024年には4万686組と約2倍に増加しています。総離婚件数が減少傾向にある中で、20年以上層の構成比は高まっており、2024年は全体の約21.9%を占めます。特に同居期間35年以上の離婚は1985年の1,108組から2024年の7,194組へと6倍以上に増加しており、高齢期の夫婦関係の変化を示しています。

大都市圏ほど晩婚化が進む

都道府県別に平均初婚年齢をみると、東京都が夫32.2歳・妻30.7歳で最も高く、地方圏ほど低い傾向があります。大都市圏における進学・就業環境や住居費など、結婚を取り巻く社会経済的条件が地域差に影響していると考えられます。

出典

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