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労働

有効求人倍率の最新動向

最終更新: 2026年3月29日

厚生労働省が毎月公表する一般職業紹介状況の最新データを要約。2026年1月の有効求人倍率・職種別・都道府県別の動向を解説します。

厚生労働省が毎月公表する「一般職業紹介状況(職業安定業務統計)」の最新データを要約します。この記事では、2026年1月分の結果をもとに、日本の労働市場における求人・求職の動向を解説します。

目次

有効求人倍率とは

有効求人倍率は、全国のハローワーク(公共職業安定所)に登録された求人数を求職者数で割った値です。求職者1人あたりにどれだけの求人があるかを示し、労働市場の需給バランスを測る基幹指標です。

  • 1倍を超える — 求人数が求職者数を上回り、人手不足の傾向
  • 1倍を下回る — 求職者数が求人数を上回り、就職が厳しい状況

主な指標は以下の3つです。

  • 有効求人倍率 — 有効期間内(約2か月間)の求人・求職の比率。パートを含む
  • 新規求人倍率 — 当月新たに受け付けた求人・求職の比率
  • 正社員有効求人倍率 — 正社員の求人に限定した比率

季節的な変動を除いた「季節調整値」が前月比較に使われます。ハローワークを通さない民間求人サイトの求人は含まれません。

要点

  • 2026年1月の有効求人倍率(季節調整値)は 1.18倍 で、前月から0.02ポイント低下
  • 正社員の有効求人倍率は 0.99倍 と1倍を下回り、正社員就職は依然として厳しい
  • 新規求人(原数値)は前年同月比 4.6%減 で、企業の採用意欲にやや陰り
  • 建築・土木技術者(7.10倍)や介護サービス(3.54倍)は深刻な人手不足が続く
  • 都道府県別では 福井県 1.76倍(最高)、大阪府・福岡県 0.98倍(最低)と地域差が大きい

有効求人倍率の推移

有効求人倍率(年平均)の推移です。2018年の1.61倍をピークに、コロナ禍で急落。その後回復したものの、2024年以降は再び低下傾向にあります。

主要数値

2026年1月(月次データ・季節調整値)

指標 数値 前月比
有効求人倍率 1.18倍 -0.02pt
新規求人倍率 2.11倍 -0.03pt
正社員有効求人倍率 0.99倍 ±0pt

職種別有効求人倍率(2026年1月)

職種 有効求人倍率
建築・土木・測量技術者 7.10倍
介護サービス 3.54倍
営業 2.30倍
商品販売 1.97倍
接客・給仕 1.67倍
情報処理・通信技術者 1.62倍
一般事務 0.34倍

都道府県別有効求人倍率(2026年1月・就業地別・季節調整値)

区分 都道府県 有効求人倍率
最高 福井県 1.76倍
最低 大阪府・福岡県 0.98倍

産業別の新規求人動向(2026年1月・前年同月比)

産業 前年同月比
教育・学習支援業 +4.3%
製造業 +0.8%
学術研究・専門・技術サービス業 +0.3%
情報通信業 -7.0%
卸売業・小売業 -11.6%
宿泊業・飲食サービス業 -13.8%

有効求人倍率の年平均推移

有効求人倍率 新規求人倍率 備考
2015年 1.20倍 回復期
2016年 1.36倍 上昇基調
2017年 1.50倍 バブル期以来の高水準
2018年 1.61倍 ピーク
2019年 1.60倍 微減
2020年 1.18倍 1.95倍 コロナ禍で急落
2021年 1.13倍 2.02倍 コロナ禍の底
2022年 1.28倍 2.26倍 回復基調
2023年 1.31倍 2.29倍 緩やかな回復
2024年 1.25倍 2.25倍 再び低下
2025年 1.22倍 2.20倍 低下継続

※ データ公表日: 2026年3月3日(2026年1月分)

解説

コロナ前の水準に戻らない求人倍率

有効求人倍率は2018年の1.61倍をピークに、2019年に微減した後、2020年のコロナ禍で1.18倍へ急落しました。2021年に1.13倍で底を打ち、2022〜2023年にかけて回復しましたが、コロナ前の水準(1.6倍台)には遠く及びません。2024年以降は再び低下傾向に転じており、2025年の年平均は1.22倍でした。

2026年1月は1.18倍とさらに低下しています。有効求人が前月比0.1%減少する一方、有効求職者は0.9%増加しており、求職者の増加が倍率低下の要因です。

職種間の格差が顕著

職種別に見ると、有効求人倍率の差は非常に大きくなっています。建築・土木・測量技術者は7.10倍と極めて高く、1人の求職者に対して7件以上の求人がある状態です。介護サービスも3.54倍と慢性的な人手不足が続いています。

一方、一般事務は0.34倍と求職者に対して求人が大幅に不足しており、事務職への就職は競争が激しい状況です。このように、同じ労働市場でも職種によって需給バランスは大きく異なります。

地域による差

都道府県別では、福井県が1.76倍で最も高く、大阪府・福岡県が0.98倍で最も低くなっています。地方では人口流出に伴う人手不足で倍率が高く、大都市圏では求職者が多いため倍率が低い傾向があります。

正社員の求人倍率は1倍割れ

正社員の有効求人倍率は0.99倍と1倍を下回っています。パートを含む全体では1.18倍ですが、正社員に限ると求職者の方が多い状態です。正社員としての就職は引き続き厳しい環境にあります。

新規求人は減少傾向

新規求人(原数値)は前年同月比4.6%減で、産業別では宿泊業・飲食サービス業(-13.8%)、卸売業・小売業(-11.6%)、情報通信業(-7.0%)の減少が目立ちます。一方、教育・学習支援業(+4.3%)や製造業(+0.8%)は増加しており、産業間で求人動向に差があります。

出典

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