概要
このページでわかること
- 犯罪白書とはなにか
- 日本の犯罪は増えているのか減っているのか
- 最近特に増えている犯罪の種類
要点
- 2024年の犯罪件数は約74万件で、3年続けて増えている
- ただし20年前のピーク時と比べると、まだ4分の1くらいの水準
- 特に詐欺が急増しており、SNSを使った手口が目立つ
説明
犯罪白書ってなに?
日本の犯罪の状況をまとめた政府の報告書です。
法務省が毎年発行しています。犯罪の件数や検挙率、再犯の状況などを幅広く扱います。警察の統計とあわせて、日本の治安を知るための基本データです。
日本の犯罪は増えている?
2024年の刑法犯(殺人や窃盗など、刑法で決められた犯罪)の認知件数は約73万8千件でした。
3年続けて増えており、「増加傾向」にあります。ただし、過去と比べると今の水準は決して高くありません。
2002年には約285万件と、戦後で最も多い件数を記録しました。そこから約20年かけて減り続け、2021年には戦後最少の56万件まで下がりました。今はそこから少し戻している状態です。
なぜ今、また増えているの?
大きな理由は2つあります。
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コロナ禍からの社会活動の回復 2020年と2021年は外出が減り、犯罪も大きく減りました。その反動で、人の動きが戻るとともに犯罪も戻ってきた面があります。
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詐欺の急増 2024年の詐欺は前年より25%も増えました。特にSNSを使った投資詐欺やロマンス詐欺が問題になっています。
どんな犯罪が多いの?
犯罪の約7割は「窃盗」です。
窃盗には万引きや自転車泥棒が多く含まれます。殺人や強盗などの凶悪犯罪は、長い目で見ると低い水準を保っています。
2024年の主な数字:
- 窃盗: 約50万件
- 詐欺: 約5万7千件
- 殺人: 970件
- 強盗: 1,370件
SNSを使った詐欺に注意
最近急増しているのが、SNSをきっかけにした詐欺です。
「必ずもうかる投資です」と声をかけてきたり、恋愛感情を利用してお金をだましとったりする手口です。高齢者だけでなく、若い世代や現役世代も狙われています。
知らない相手からの投資話や、急なお金の要求には注意が必要です。
検挙率はどのくらい?
2024年の検挙率(犯罪が解決した割合)は38.9%でした。
昔は60%を超えていたこともありましたが、今は4割弱です。理由のひとつは、インターネットを使った犯罪や国をまたいだ詐欺など、捜査が難しい犯罪が増えたことです。
ただし、殺人や強盗などの重い犯罪は、今でも8割以上が解決されています。
再犯の問題
犯罪で捕まった人のうち、過去にも犯罪で捕まったことがある人の割合を「再犯者率」といいます。
2024年は46.2%でした。捕まる人の約半分は、前にも犯罪をしたことがある人です。
政府は再犯を防ぐために、出所した人の就職支援や住まいの支援に力を入れています。その効果もあって、再犯者率はゆるやかに下がってきています。
まとめ
日本の犯罪は3年連続で増えていますが、長い目で見ればまだ低い水準にあります。特に気をつけたいのは、SNSを使った詐欺など、新しい手口の犯罪です。凶悪犯罪は依然として少なく、日本の治安は総体として落ち着いた状態にあります。
出典: 法務省 — 令和7年版犯罪白書